取引の分断とは(過払い請求における争点)

過払金返還請求における業者の主張(取引の分断)

消費者金融やクレジットカード会社などに過払金返還請求をすると、業者が頻繁に行う主張が「取引の分断」です。


例えば、「平成17年4月1日に完済しております。平成17年12月1日から取引を再開していますが、この2つは別の取引です。平成17年4月1日までの取引で過払は確かに生じていますが、最終取引より10年経っていますので、時効です」といった具合です。


しかし、空白期間が空いていても、すぐに分断とされるわけではありません。業者の言い分をそのまま受け入れてはいけません。



過去にサラ金業者やクレジットカード会社から借入をしたことがある方、現在取引中の方、払いすぎた利息を取り戻せる可能性があります。


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取引の分断の有無の基本的考え方

基本契約が一つか

基本契約とは、限度額の範囲内で継続的な取引(貸付、返済)を行う事を合意した契約の事を指します。基本契約が一つである場合は、一旦完済したとしても、その後の貸付も同一の契約に基づいて行われていますので、一連計算を行うべきであるという判断がなされる可能性が高いです。
【最高裁平成19年6月7日判決】
同一の貸主と借主との間で基本契約に基づき継続的に貸付けが繰り返される金銭消費貸借取引において,借主がそのうちの一つの借入金債務につき利息制限法所定の制限を超える利息を任意に支払い,この制限超過部分を元本に充当してもなお過払金が存する場合,この過払金は,当事者間に充当に関する特約が存在するなど特段の事情のない限り,弁済当時存在する他の借入金債務に充当されると解するのが相当である(最高裁平成13年(受)第1032号,第1033号同15年7月18日第二小法廷判決・民集57巻7号895頁,最高裁平成12年(受)第1000号同15年9月11日第一小法廷判決・裁判集民事210号617頁参照)。これに対して,弁済によって過払金が発生しても,その当時他の借入金債務が存在しなかった場合には,上記過払金は,その後に発生した新たな借入金債務に当然に充当されるものということはできない。しかし,この場合においても,少なくとも,当事者間に上記過払金を新たな借入金債務に充当する旨の合意が存在するときは,その合意に従った充当がされるものというべきである。
(中略) 
本件各基本契約は,同契約に基づく各借入金債務に対する各弁済金のうち制限超過部分を元本に充当した結果,過払金が発生した場合には,上記過払金を,弁済当時存在する他の借入金債務に充当することはもとより,弁済当時他の借入金債務が存在しないときでもその後に発生する新たな借入金債務に充当する旨の合意を含んでいるものと解するのが相当である。

基本契約が複数である場合の判断基準

基本契約が複数であるとしても、それだけで別個の取引とされるわけではありません。様々な事情を考慮して、事実上一つの取引かどうかが判断されます。個々の事情をよく検討する必要があります。
【最高裁平成20年1月18日判決】
同一の貸主と借主との間で継続的に貸付けとその弁済が繰り返されることを予定した基本契約が締結され,この基本契約に基づく取引に係る債務の各弁済金のうち制限超過部分を元本に充当すると過払金が発生するに至ったが,過払金が発生することとなった弁済がされた時点においては両者の間に他の債務が存在せず,その後に,両者の間で改めて金銭消費貸借に係る基本契約が締結され,この基本契約に基づく取引に係る債務が発生した場合には,第1の基本契約に基づく取引により発生した過払金を新たな借入金債務に充当する旨の合意が存在するなど特段の事情がない限り,第1の基本契約に基づく取引に係る過払金は,第2の基本契約に基づく取引に係る債務には充当されないと解するのが相当である(最高裁平成18年(受)第1187号同19年2月13日第三小法廷判決・民集61巻1号182頁,最高裁平成18年(受)第1887号同19年6月7日第一小法廷判決・民集61巻4号1537頁参照)。

そして,第1の基本契約に基づく貸付け及び弁済が反復継続して行われた期間の長さやこれに基づく最終の弁済から第2の基本契約に基づく最初の貸付けまでの期間第1の基本契約についての契約書の返還の有無,借入れ等に際し使用されるカードが発行されている場合にはその失効手続の有無第1の基本契約に基づく最終の弁済から第2の基本契約が締結されるまでの間における貸主と借主との接触の状況第2の基本契約が締結されるに至る経緯,第1と第2の各基本契約における利率等の契約条件の異同等の事情を考慮して,第1の基本契約に基づく債務が完済されてもこれが終了せず,第1の基本契約に基づく取引と第2の基本契約に基づく取引とが事実上1個の連続した貸付取引であると評価することができる場合には,上記合意が存在するものと解するのが相当である。

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